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date2015年6月9日

『就活アウトロー採用2014』報告会レポート【企業編】

「就活武装」していない、若者の本音に出会える場所。 『就活アウトロー採用2014』採用担当者トーク。


(写真左から、安部さん、坂本さん、納富)

パネルディスカッション登壇者
プロフィール

安部孝之(あべたかゆき)さん

gCストーリー株式会社 人事労務/広報課 Mgr 兼 営業部 Mgr gCストーリーは2005年に創業。看板施工関連事業者のネットワークを活かし、屋外広告物に関するあらゆる課題解決を行う。その他介護事業、ヘルスサポート事業等も展開。Great Place to Work® Institute Japanが主催する2015年度「働きがいのある会社」ベストカンパニー賞を受賞。2008年より新卒採用を開始。http://gc-story.com

坂本啓介(さかもとけいすけ)さん

アクセンチュア株式会社 オペレーション本部 インフラストラクチャー サービスグループ シニアマネージャー 慶應義塾大学SFC研究所と共に、『就活アウトロー採用』の研究・支援パートナーであるアクセンチュア。経営コンサルティングのグローバル企業であり、テクノロジー・サービス、アウトソーシング・サービスも提供。自らも採用企業として『就活アウトロー採用2014』に参加した。http://www.accenture.com/

『就活アウトロー採用』プロデューサー 若新雄純

——司会 納富順一

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既存の採用方法では採れない人材を求めて

——ではまず、『就活アウトロー採用』(以下アウトロー採用)を取り入れようと思ったきっかけをそれぞれお話いただけますか。

安部:弊社がこの採用のことを知ったのは、FACEBOOKがきっかけでした。ただ、あくまでこういう採用がある、ということを知っていた程度で、「いいね!」を押していただけでした。そのなかで『アウトロー採用』がはじまるという情報が流れてきて、一度どういうものか話を聞いてみようと思い、問い合わせさせていただきました。

坂本:弊社としては『アウトロー採用』に研究・支援パートナーとしても携わっていることがきっかけのひとつですが、それはあくまでCSRの一環としての活動であり、私が所属する部署としては、純粋に新しい人材を求めて採用企業側として関わらせていただくことになりました。

——アクセンチュアさんの企業規模からすると、新しい採用体系を取り入れるのは大変だったんじゃないですか?

坂本:おっしゃる通りです。でもだからこそ、『アウトロー採用』を取り入れたとも言えると思います。弊社の採用は採用方法が定着していて、結果良くも悪くも採用できる人材が似てきてしまう。ただ、だからといって『アウトロー採用』がいいとは社内ですんなり行く訳はなかったのですが(苦笑)、社内に必要性を説き伏せ、押し進めました。

——やはり御社でも新しいタイプの人材は必要だと考えていたのですか?

坂本:もともと我々のアウトソーシングを担う部署は、弊社の中では新規事業に位置づけられるんです。そのなかでは一定のタイプだけではなく、さまざまな人材が必要になります。でも採用スタイルが確立した会社の中では、なかなかそういう採用をするのは難しい。そこで新たな可能性として、『アウトロー採用』を試してみた訳です。

——gCストーリーさんはどうして『アウトロー採用』を取り入れようと思ったのですか?

安部:我々は2008年から新卒採用をスタートしました。一方で割合は少ないですが、中途採用も行っています。ただ、中途採用は固定概念が強く、どうしてもそれまでのキャリアにとらわれ、人材そのものの本質を見逃しがちになる傾向にありました。そこで新卒と中途の中間的位置づけである第二新卒に着目し、採用方法を模索している中で、『アウトロー採用』に出会い、試してみようと思ったんです。

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(企業と若者が対話するセッション当日の様子)

クセのある人が多く、こちらも気合いを入れて臨んだ

——実際に『アウトロー採用』のセッションに参加してみて、そこにいる人材を見てみてどう感じましたか?

安部:みなさん素直で、真剣に話をしてくれたことがまず印象的でした。同じディスカッションでも、通常の採用だと学生たちは「就活武装」してきて、自分の本音をあまり出さない傾向にありますが、『アウトロー採用』ではみんな包み隠さず自分のことを話してくれました。おかげでその人の本質が見えて、有意義なディスカッションができていたと思います。

若新:「就活武装」を取り払うことは、『アウトロー採用』を運営する上で、我々が常に意識していることです。「面接で好印象をもたれるにはこうした方がいい」という仮説をできるだけ取り払ってもらえるように、さまざまな仕組みづくりをしているつもりです。

坂本:そういう就活の前提を取り払い、その人の本質に触れられるディスカッションは、採用側としても本当に楽しいですね。でも、一時期お見合いし過ぎて誰がいいのかわからなくなってしまった時期もありました(苦笑)。それだけ人材の多様性がここにはあったということですが。

——ただ、ディスカッションは4時間続くこともあり、真剣さもそれだけ続くと疲れますよね。

安部:はい。みんな真剣に話し、しかもそれぞれ人としてのクセが非常に強いので(笑)、こちらも気合いを入れて臨まないと気力も体力も持ちませんでした。通常の採用とは違う疲れ方をしましたね。

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若者たちは企業側が押し付ける真面目さを見抜いている

若新:逆に、『アウトロー採用』を実際に体験してみて、想像と違った事はありましたか?

坂本:私は想像とあまり変わりませんでしたね。想像以上にアウトローだったらどうしようと思って、初めは戦々恐々としていましたが……まあそうでもなかった。ホッとしました(笑)。

安部:私も正直、それほどアウトローではないと感じました。名前とのギャップを感じましたね。先ほども言いましたが、ある意味真面目な人が多い。

坂本:そうそう、いい意味で「はっちゃけている」けど、それが実は真面目さだったりするんでしょうね。

若新:真面目さとは何か?ということでしょうね。一般的な就職としては、真面目さはある一定の定義があって、その枠からはみ出るスタイルは真面目とは捉えられない。でも『アウトロー採用』に集うような若者たちは、そういう大人たちの定義する真面目さに導こうというトリックに気づきはじめていると思うんです。ただ一方でその枠から外れる生き方を受け入れるには、その本人にある程度の覚悟が必要であり、でもそこにこそ本当の人としての真面目さがあるような気もします。

安部:確かに、そういう真面目さが『アウトロー採用』の人たちの特徴かもしれません。自分と社会との関わりを真面目に見つめ直している人が多いように思います。自分を見つめる度合い、覚悟と真面目さは比例しますよね。

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結局は、この人と働きたいと思えるかどうか

若新:採用基準のひとつに「真面目さ」が出ましたが、「優秀さ」もよく出てくる言葉ですよね。でも「優秀」とひと言でいっても頭がいいことなのか、明るくてハキハキすることなのか、実は定義はさまざまですよね。逆にやんちゃだったりすることは「優秀」さにはつながらないのか。そういう「優秀さ」の定義をお二人はどうお考えですか?

安部:採用に関していえば、企業側が会社のどの場所に「優秀さ」をあてはめるかで変わってきますよね。新卒、中途問わず、人により適した場所はバラバラで、立場によっても変わってきます。それは既存の採用である程度誘導することはできますが、そこでも対応できない人材というのが出てくる。そこで『アウトロー採用』のような場で見つかる「優秀さ」がいきてくるんじゃないですかね。

坂本:我々の部署自体が、寄せ集めの変わり者集団であり、それぞれ長所と短所を持ちながら日々事業を進めていますので、これという「優秀さ」を定義するのは難しいし、『アウトロー採用』でもとくにこちらから具体的な「優秀さ」は求めていません。それよりも、「この人とだったら働きたい」と思えるかどうかが、結局は採用では大事だと思います。だから面談以外にも、飲み会?的な場も設けて、できるだけ素の状態でその人と働きたいと思えるかどうかを見ていました。

何が起こるかわからない採用をむしろ楽しむ

——最後に、『アウトロー採用』に今後期待する事はありますか?

坂本:我々としては、この採用スタイルは評価していますので、そこに採用企業として関わる私たちがどうがんばるかだと思います。そして今年採用した近藤くんをはじめ、アウトローたちとどうパフォーマンスを上げていくかが求められると思います。

安部:我々も『アウトロー採用』の理念には共感しますし、結果として無事採用にもつながりました。ぜひこのスタイルで進めてほしいと思います。むしろ我々としては、この経験をあえて来年にも当てはめないよう意識しつつ、次回の『アウトロー採用』ではどんな人材に出会え、どんな風に採用が進められるのか、先入観を持たず何が起こるかわからない期待感も含めて関わっていきたいと思います。せっかく既存にはない多様な人材に出会える可能性があるのですから、それをいい意味でリスクをとって楽しんでいきたいですね。

若新:おっしゃる通り、我々も経験を次に引きずる事は避けていきたいと思っています。その点も共感できて嬉しいですね。今年も『アウトロー採用』をどうぞよろしくお願いいたします。

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