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Vol 4 就活アウトロー採用参加者のその後|佐藤政也さん「生きるのがずいぶん楽になりました」

早いものでアウトロー採用も発足から4年目を迎えました。 多くの若者が就職していきましたが、それぞれひと癖もふた癖もある彼らは、果たして企業に何をもたらしたのでしょうか? そんな疑問に応えるべく、キャリア解放区の代表・納富が、就職先の企業に訪問して話を聞いてきました。 今回インタビューを受けてもらったのは、2014年の就活アウトロー採用に参加し、gCストーリー株式会社に就職した佐藤政也さん。採用担当者の安部さんの話も交えながら、当時の心境や、入社後の変化について語ってくれました。 エリートコースに戻れない悔しさがあった 【納富】安部さんから見た佐藤くんの第一印象は。 【安部】ああ。人生こじらせてるな~と。 【納富】佐藤くんはアウトロー採用に参加するまでどんな人生を送っていたんですか? 【佐藤】「良い大学を出て大企業に入れば幸せな人生を送れる」という考え方をする両親のもとで育てられました。僕自身もその価値観を信じて勉強して、地元の進学校に通っていたんですけど、諸事情により高校を辞めざるを得なくなってしまいました。高校を辞めてからは18歳まで農家やホテルで住み込みの仕事をしていました。その後は上京してフリーライターなどをやっていたんですが、24歳を過ぎた頃にフリーランスで生活していくのは厳しいと感じ始めたので、就職しようと思い立ちました。とはいえ高校中退で職歴もなく、この時点では仕事を選り好みすることが難しかったので、キャリアと学歴を立て直す意図から、需要の多い介護業界で働きながら通信制の福祉系大学に行くことを選びました。そこで3年半ほど働いたんですけど大学卒業が近づくにつれ、自分は何のために働いているんだろう? 自分の人生って結局何なんだろう? ということが分からなくなってしまった。アウトロー採用に出会ったのはそんな時期でした。 【納富】なるほど。アウトロー採用に参加してみてどうでしたか? 【佐藤】高校を中退するまでの自分は、いわゆるエリートコースのレールの上に居て、高校を辞めたことでそこから外れてしまった。レールに戻りたいという思いはずっと持っていたけど、戻れないことも頭で分かっていたから、悔しかったんですね。レールから外れて生きていることがコンプレックスだった。 【納富】確かに。最初の頃はちょっとプライド高そうな雰囲気がありましたもんね。 【佐藤】だけどアウトロー採用で出会った他の参加者の多くは、そもそもレールがないことを前提として生きているというか、良い学校とか大企業とかいうものを最初から信じていないようでした。彼らとの出会いを経て、世の中には本当に色んなひとが居るし、人生に正しい答えなんかないなと思えるようになった気がします。以前の僕は常に答えのある人生を生きようとしていたけど、ありもしない答えを追いかけていたから自分は苦しかったんだなって。 【納富】とはいえ、参加者同士でワークショップをやってる中では、まだまだプライドの高さが見え隠れしてましたね。佐藤くん自身が感じているところはあったんだろうけど、それを表に出すことはあまりないように見えました。 【佐藤】そうですね。自分の悩みや考えをひとに話すことが苦手でした。自己開示することはあんまりなかったですね。 【納富】そこから安部さんやgCストーリーさんとの出会いがありました。 本心では自分をさらけ出したかった 【納富】貴社には特別な採用スタンスがあるように思うのですが。 【安部】当社の採用基準は、理念に共感できるか。本当にそれだけです。僕らの考えていることとして「貢献のために成長していこう」というのがあります。社員に対する評価も、そのひとがどれだけ貢献をベースに生きているのかだけを基準にしています。売上の数字とかはまったく見ないんですよ。「貢献って言っているので、表面上は合わせておくか」という程度の心持ちのひとが入社して、売上を上げても評価されません。だから選考を進めていく上でも、どれだけ自己開示が出来るかがとても重要になってきます。 【納富】自己開示できないと入社できない会社に、自己開示が苦手だった佐藤くんが選考を受けたわけですね。それでも入社出来たってことは、佐藤くんの中に何かしらの変化があったと思いますが、そこはどうでしたか? 【佐藤】変化というか、自己開示することが必要だと、当時の僕も心の何処かで気付いていたと思います。僕はアウトロー採用で当社の他に、もう一社内定をもらっていました。どちらに入社すべきか考えましたが、本当にしっかりとした自己開示をする必要があるgCに入社を決めました。自分をさらけ出したい、だけどプライドがそれを許さないという状態がずっと続いていたので、自己開示が必要な環境に行きたいと本心では思っていたんじゃないかと、今振り返るとそんな気がします。 【納富】なるほど。安部さん、最終的に採用の決め手は何でしたか? 【安部】判断基準としては、そのひとがうちに入社して幸せになる姿を想像できるか。というところだけですね。佐藤くんの場合は、人生がこじれている分、過去への思いがすごく強くて苦しんでいました。ただ、選考の中で自己開示が出来そうな兆しが見えてからは、その思いの強さを前に向けられたらすごいパワーを持っているだろうなと感じました。なおかつひとの痛みを本当に分かっているので、そういうひとが他人のために働いてくれたら、きっと多くのひとを幸せに出来るし、そうなれば佐藤くんにとっても幸せだろうなと。そこが見えたので、自信を持って内定の判断が出来ました。 葛藤する様子が社内に良い影響を与えている 【納富】入社してから1年。働きぶりとしてはどんな感じですか? 【安部】スキル面では良い状態ですね。色んなことを経験出来ているので。根が真面目だから基本的にはちゃんとやるんですよ。ちゃんとやる、ちゃんと躓く、ちゃんと怒られる、ちゃんと回復する、ということを繰り返しているので、良いサイクルには絶対入っています。あとはひたすら自分と向き合ってやっている感じですね。それからもうひとつ。佐藤くんの存在は社内的にすごく影響力があって、彼の発する言葉だとか、行動している姿を、結構みんなが見ている。頑張っている姿も、苦しんでいる姿も含めて、彼の葛藤する様子が社内には逆に良い影響を与えているようです。 【納富】悩みとかコンプレックスを見せるようになったからですかね。 【安部】そうですね。新卒の社員からも「格好良いひとだな」って言われているみたいです。一時期「佐藤語録」みたいなものも出来ていました。 【納富】佐藤語録ですか。すごいですね。 【安部】影響力はもともとあったのでしょう。だけど、ずっと長いことしまい込んでいたのでしょうね。それが徐々に開放されているなと感じます。ただ、僕としてはもっと突き抜けられるだろうなと思っています。 【納富】アウトロー採用を経て入社して、今に至るまで、佐藤くんの中で色んな変化があったと思います。仕事以外の面でも何か変わりましたか? 【佐藤】変わりました。会社の外でも、雰囲気が柔らかくなったねって言われることが多くなりました。仕事とプライベートっていうのはなんだかんだで直結しているので、仕事での影響が生活全体に出ていていますね。生きるのがずいぶん楽になりました。今まで着込んでいた鎧を脱いだ感じというか。本当に楽になった。 【納富】やはり柔らかくなったと言われるんですね。初めて会った時と今日の表情を比べると、そういう笑い方をするひとではなかったです。 【安部】そうですね。今はずいぶん良い顔をするようになりましたよ。 【佐藤】あとは自分の人生に誇りを持てるようになりました。生きてて良かったなと。それがいちばん変わったところかな。 プロフィール 安部孝之 神奈川県出身。gCストーリー株式会社で人事労務を担当。理念共感を重視した採用を推し進める中で、中途採用における人材のミスマッチに悩んだ結果、普通の採用では無理だと思い立ち、アウトロー採用に参加。 佐藤政也 宮城県出身。地元の進学校に通っていたが経済的な事情があり中退(その後通信系の福祉系大学を卒業)。上京後はフリーライターや介護職を経験。アウトロー採用を経てgCストーリー株式会社に入社し、現在はマーケティング室に所属。

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Vol.3 就活アウトロー採用参加者のその後|甲斐聖子さん「努力する矛先は見えてきましたね」

早いものでアウトロー採用も発足から4年目を迎えました。 多くの若者が就職していきましたが、それぞれひと癖もふた癖もある彼らは、果たして企業に何をもたらしたのでしょうか? そんな疑問に応えるべく、キャリア解放区の代表・納富が、就職先の企業に訪問して話を聞いてきました。 今回インタビューを受けてもらったのは、2014年の就活アウトロー採用を経て、株式会社アドヴァンテージに就職した甲斐聖子さん。同社の代表取締役社長である中野さんも交え、働きぶりや自身の変化について語ってくれました。 そうだ、大学へ行こう。自分で学費を稼いで大学へ 【中野】アウトロー採用のイベントではじめて喋った時から、甲斐さんのことは面白い若者だなと思っていたんですが、その後に話してくれた、大学の学費を自分で払っていたというエピソードにすごく惹かれたんです。 【甲斐】払っといて良かったです。 【納富】どういう経緯があって払ってたんですか? 【甲斐】高校を出てからしばらくはバンドをやったりしながらふらふらしてたんです。大学に対する漠然とした憧れはあったけれど、家族や親戚にも大学にいったひとは居なかったし、高校の同級生もほとんどは専門学校に進むか就職していたから、当時の私の周りには大学進学っていう概念が存在してなかった。だけどある時バンドが解散したこがきっかけになって、大学に行こうと思い立ちました。それで取り敢えず地元を出て、京都に引っ越して学費を貯め始めた。 【納富】地元は福岡ですよね。 【甲斐】福岡の筑豊ですね。 【納富】大学に受かったから地元を出たのではなく、地元を出てから学費を貯め始めた? 【甲斐】はい。そんなこんなで働きながら勉強して、入試にも合格したんですけど、その時は入学金が足りなくて入学出来なかった。 【納富】本当ですか。入学金が足りないというのは合格した後で気付いたんですか? 【甲斐】気付いてはいたんですよ。でもまぁ、なんとかなるかなぁと思って。 【納富】なんとかならないでしょう? 【甲斐】なりませんでしたね。それで次の年にも同じ大学をもう一回受けました。二度目の試験の時には「きみ去年も居たよね」なんて言われちゃいましたね。 【納富】前年に合格した大学をまた受けるひとも珍しいですからね。それで無事に合格して、大学生活が始まったんですね。 【甲斐】いや、二度目も合格したんですけど、その時になってもやっぱりまだ、入学金が足りてなかったんですよ。 【納富】えっ? 【甲斐】仕方がないから入試課に連絡して、入学金の振込期限から入学式まで2ヶ月ぐらい時間があったんで、入学式までには払いますから待っていてくださいって一筆書きました。 【納富】それで入学できたんですか? 【甲斐】なんとか。 【納富】そのエピソードだけですごいですね。 【中野】なんかよく分かんないですよね。 【甲斐】お金貯めるのとかあんまり得意じゃなくて。 【納富】さすが就活アウトローですね。卒業した後は? 【甲斐】卒業してから2年ぐらいは京都の本屋さんで働きながらバンドをやってたんですけど、彼氏と別れたのを契機に東京に出てきました。その後東京に出てきたんですけど、東京で最初に務めた職場がすごいブラックで、月給が7万円ぐらいしかなくて、さすがに生活できないから転職しなきゃって思っていたんですけど、その矢先に就活アウトロー採用のウェブサイトを見付けたので、説明会に行って、参加を決めました。 自己主張はしない。けど、頼まれごとを嫌とも言わない。無茶振りの中から適正が見えてくる 【納富】入社から一年経ちましたが甲斐さんに対する印象はどうですか? 【中野】まだポテンシャルを隠し持ってますね。あんまり自分から前には出てこない。 【甲斐】自己主張とか意見をいうとかが苦手なんですよ。 【中野】だけど頼まれたことを嫌とは言わないですね。 【甲斐】そうですね。主張はしないけど言われたことは断らないって決めてます。入社してから二ヶ月ぐらいの頃に営業をやれって言われて、本音ではすごく嫌だったんですけど、それもやりました。無茶振りが多い会社だっていうことは覚悟していたし、「迷ったら嫌な方を取れ」という考え方が自分の中にあるので。 【納富】「迷ったら嫌な方を取れ」って名言ですね。 【甲斐】本当に無茶振りが多いんですよ。急に関西の案件の担当になってと言われたこともありました。引き受けましたけど。それから毎月2、3回ぐらいの頻度で関西に行ってましたね。 【納富】営業は実際にやってみてどうですか? 【甲斐】難しいですね。あまりパソコンを使えないので、お客さんに提案する資料を作る時には紙に印刷した画像を切り貼りしています。こういうのなんですけど。 【納富】えっ。これお客さんのところに持って行ったんですか? 【甲斐】そう。全然ウケなかったですけど。 【納富】僕も営業経験長いので分かりますが、この情熱や工夫の仕方はすごい。こういう資料の作り方をするひとって他には居ませんから。この資料を持って行けと言える社風も素晴らしい。 【甲斐】結果に繋がらないことの方が全然多いですよ。 【納富】上手くいったのはあるんですか? 【甲斐】そうですね。すごく上手くいったのもひとつありました。あと今は地元の会社の求人サイトも作ってます。煙突とか炭鉱とか、筑豊のひとにとって馴染み深いものを多く取り入れたデザインを作って。 【納富】サイト制作もやるんですか? 【甲斐】ここ数ヶ月かは営業と制作をやってますね。実際にやってみて気付いたんですけど、デザインって、それを見たお客さんが直で喜んでくれるから、それが嬉しいんです。 【納富】甲斐さんクリエイティブセンスがあるんですね。 【中野】まだまだ隠し持ってると思いますよ。ポテンシャルを。だからもうしばらくは無茶振りしていきます。前に出てこないけど、嫌とも言わないから。その上で成功事例を増やしていってほしい。自分の得意なポディションを確立して欲しいですね。 【納富】いろんな無茶振りをしながら適正見てる感じですね。有りがたい環境ですね。 【甲斐】本当ありがたいです。切り貼りの資料でも良いよっていってくれる会社、他にないですからね。 【納富】あの資料は本当に凄いです。そういう甲斐さん独自の営業スタイルを確立していけばいいんじゃと思うくらい。 【中野】あの会社の営業は紙を切り貼りした資料を持ってくるぞ! と言われるようになると良いですね。他には居ませんから。「こういう資料で提案されたい方はウチにどうぞ」というふうに。 【納富】そうですね。そこらへんが、就活アウトロー採用出身者ならではという感じですね。ある意味まっさらなひとだと、多分こうはならない。それを認める中野社長もすごいですが。 頑張る方向性が見えてきた 【納富】今後の目標というか、仕事に対する欲みたいのって出てきました? 入社した頃と比べて。 【甲斐】欲ですか……。入社したばかりの頃は、あれを勉強すればこれが出来るようになるとかいうところも、何ひとつ分からなかったんですけど、最近はそのへんが少しずつ見えてきたので、あれを勉強してこの部分を伸ばせば、会社にとって役に立つ形で活躍できるんだろうなというのが見えたので、あとは努力ですかね。努力する矛先が見えたというか。前はホント何の会社かも分かんなかったんで。最初は。 【納富】頑張る方向性が見えてきたんですね。どこらへんだと思います? 【甲斐】中野さんから言われているところとしては、採用を面白くしようっていうところの発想を、もっとたくさん出して欲しいっていうあたりですね。私、発想そのものは出来るんですけど、それに対して中野さんは、手描きのままでも本当に良いとは言ってくれるんですけど、ちゃんとそのあたりを、PhotoshopなりIllustratorなりを覚えて、きちんとした形で提案できたほうが良いなと思っているので、そういうところですね。会社のやりたいことは理解できてきたので、それをお客さんに伝えるための武器がほしいです。 【納富】働き始めたことで、仕事に限らず、甲斐さん自身の中で何か変化はありましたか? 【甲斐】安心はしました。ずっとふらふらしてたんで、そろそろ落とし前つけたいなって思いがあったから。 【納富】落とし前はつけられましたか? 【甲斐】つけられた部分もある。確かなものが何もないまま東京に出てきて、この先どうなるんだろう、何をして生きていけばいいんだろうという不安がずっとあったので。ここで働き始めて、向かうべき方向はわかったかなと思います。 プロフィール 中野尚範さん 兵庫県出身。親族に経営者が多く、自身も幼い頃から企業に憧れる。起業塾との出会いや百万円の借金の返済など、波乱の青春時代を経て、28歳の時に起業塾の後輩と企業。その後独立し、株式会社アドヴァンテージを設立。代表取締役社長を勤めている。 甲斐聖子さん 福岡県出身。二十歳の頃に大学進学を志し、漫画やCDを売り払って得た資金で京都に移り住んだ。卒業後は上京し、アウトロー採用を経てアドヴァンテージに入社。現在は営業と制作を担当。休日の過ごし方は主にバンド活動。担当パートはベース。

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「バイトリーダーもサークル代表もうんざり」「レアな人材に会いたい」人事の目線から

今回インタビューを受けてもらったのは、青野光一さん。インテリジェンス、リブセンスといった企業に在籍し、人事担当者として15年以上活躍した青野さんが、従来の採用の問題点とこれからの採用、そしてキャリア解放区の目指す姿について語ってくれました。 従来の就職活動について インテリジェンスやリブセンスで人事採用に関わって思ったのが、自分で考えて自分で行動するひとに出会える確率はとても低い、ということ。採用ホームページからの応募も「みんなが応募するからついでに応募しとこう」とか「聞いたことのある社名だからエントリーしとこう」というような動機で、はっきりとした自分の意思を持たず、その場の雰囲気に流されて応募してくるひとが多いと感じました。人事目線から見るとそういう方との面接に疲弊することがあります。アルバイトでのリーダーシップの話だとか、大学サークルでの副幹部の話なんて、面接用に作られたであろう似たようなエピソードばかりを毎回聞かされますから。もっと面白い話あるでしょ! って思ってしまいます。 キャリア解放区との出会いは 最初のきっかけはアウトロー採用の前身である「デコボコラボ」という採用イベントにゲストとして参加したことです。その後アウトロー採用にリブセンスの採用担当として参加したんですが、思った以上に自分の考えをしっかり持っているひとが多いと感じました。アウトロー採用は参加者の多くが、他のひとと違う道を自分の意思で選んできているので、ひとりひとりにユニークなエピソードがあります。なので話を聞いていてとても面白いし、聞き甲斐があります。これから社会の変化が激しくなる中で、自分で考えて決断しなければならない状況はますます増えてくると思いますが、そういう状況下で、しっかりとした自分の意思や、決断力を持っているということはとても重要です。 アウトロー採用の参加者は「どこで働くか」よりも「誰と働くか」ということを大切にしている印象があります。会社の名前ではなく、そこで働く個人を見て、お互いの目的意識を共有出来たところで入社を決めるという方が多いですね。既存の就活媒体に興味を示さなかったひとたちなので、周囲と比較して就職先を決めるというよりは、自分を理解している企業を探しているという感じですね。 人事の目線から見たアウトロー採用 アウトロー採用の参加者と、企業の採用担当者が、直接話す採用イベントでは、企業側はこの時、自分の企業名や役職を明かすことなく参加者と接するんですが、これはなかなか新鮮で面白いなと感じました。人事という肩書きありきで話をしてしまうと、どうしても立場上、人事の方が上になってしまいがちなので、フラットなコミュニケーションを取ることが難しくなります。けれど肩書きを伏せて参加者と接するアウトロー採用では、参加者の側に遠慮がなく、自分の思いをストレートに喋ってくれますから、その分こちらの思いも伝わりやすいですし、コミュニケーションがすごく取りやすい。その分、人事の方の力量も問われるかと思いますが。 これからの採用について 人事に関わる仕事をする中で、「失礼のないようにスーツを着ましょう」とか「身だしなみを整えましょう」とか、よく言っていたんですが、10年以上続けているうちに、そのような就職活動の文化に違和感を持ち始めました。時代の変化と共に就職活動の在り方も変わるべきなんじゃないかな、と。シリコンバレーとかでは、ビールを飲みながらスタッフと話をして、個人と会社の目的が合ったら採用とか、ふらっと会社に遊びに行ったら採用されただとか、そういう話が結構あるんです。日本にもそれくらい緩い就活があって良いと思うし、場合によってはそっちの方が自然なんじゃないかなと。そういう活動をやっているのがアウトロー採用です。イメージとしては、10年前には型通りのお見合いみたいな採用方法しかなかったわけですけど、これからはもっとカジュアルにランチに行くような感じで、気軽にお話が出来る採用方法が必要な時代になっていくんじゃないかなと思います。 キャリア解放区の今後は キャリア解放区のイベントでは毎回違う一点ものが入荷される感じですね。僕がリブセンスの人事として参加した回では、フリーランスで働いている30歳過ぎの方も参加していました。アウトロー採用の参加者ってそういうひとが多いのかな? と思いきや、次の回に参加したひとたちはまったくタイプが違っていたりだとか。多種多様な参加者が集まるので採用側としてはとても面白い。 キャリア解放区では、他の採用方法だとなかなか出会えない人材と出会える場を、これから企業様に提供していこうと考えています。キャリア解放区のイベントは一般企業の面接とは違い、若者の個性を発見できる場です。ひとりひとりがユニークな個性を持っているので、レアな人材を紹介できればと思いますね。 プロフィール 青野光一さん 1999年に大阪大学を卒業。新卒としてインテリジェンスに入社後、キャリアアドバイザーとして、IT業界を中心とした人事に約11年間携わった。その後リブセンスに転職し、新卒採用や中予採用に4年間関わる。現在はキャリア解放区にて採用支援を行う。

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企業名は知らないまま対話する『就活アウトロー採用企業セッション』の詳細レポート

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「矛盾を受け入れることから始まる」 お坊さん×就活アウトロー ワークショップレポート

プロフィール 川島俊之さん 名古屋商科大学大学院客員教授/元公認会計士/高野山真言宗高福院副住職。1990年慶應義塾大学経済学部卒業。2009年高野山大学大学院文学研究科修士課程密教学専攻修了。1989年に公認会計士第2次試験に合格。監査法人トーマツにて会計監査・上場支援を経験した後、株式会社三和総合研究所のコンサルティング部門で経営戦略の立案・実行支援に従事。さらに、独立系ベンチャーキャピタルのグローバル・ブレイン株式会社において主にITベンチャー企業への投資を行う。徹底的なハンズオンでの経営支援や上場支援に取り組み、数社の上場に関わる。この間、東京工業大学及び大学院(経営工学)で非常勤講師をつとめる。_現在は、イノベーションについて、経営・哲学(現象学)の両面から研究。 住職でもラーメンや肉はよく食べる ——会場に登場した川島さんは、ヘアスタイルは住職らしいスキンヘッドながら、服装は白いプリントTシャツにジーンズと、住職というイメージとは遠いカジュアルな姿。それを見たアウトロー達は先入観とのギャップもあって、川島さんがどのような人物なのかを見定めるかのように緊張感が漂う中、スタートしました。 まずは川島さんの自己紹介。学生時代は公務員が向いていると思っていたものの、実際は監査法人に就職。その後ベンチャーキャピタルで働く中で、公務員とは対極の、ビジネスの世界が向いているとことがわかったと言います。その後ビジネスの世界で昼夜問わず働くも、「40歳までは好きにして良い」という父親の言葉に従う形で、40歳にして実家の住職を継ぐことを決意し、現在に至ったそうです。 そのめくるめく半生に、これからの人生を模索中の参加者たちも真剣な面持ちで聞き入っていましたが、「坊主でもラーメンや肉はよく食べる」という言葉が出たときには、会場からは笑いが起こり、緊張感は徐々にほぐれて行きました。 矛盾を受け入れる事からはじまる ...

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サイボウズ式に代表の納富のインタビューが掲載されました

サイボウズ式に代表の納富のインタビューが掲載されました http://cybozushiki.cybozu.co.jp/articles/m000966.html

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アウトロー採用は新卒採用のメインストリーム!?曽和利光×若新雄純 特別対談

(写真左から、曽和さん、若新、納富) パネルディスカッション登壇者 プロフィール 曽和利光さん 株式会社 人材研究所(Talented People ...

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『就活アウトロー採用2014』報告会レポート【企業編】

(写真左から、安部さん、坂本さん、納富) パネルディスカッション登壇者 プロフィール 安部孝之(あべたかゆき)さん gCストーリー株式会社 人事労務/広報課 Mgr 兼 営業部 Mgr gCストーリーは2005年に創業。看板施工関連事業者のネットワークを活かし、屋外広告物に関するあらゆる課題解決を行う。その他介護事業、ヘルスサポート事業等も展開。Great ...

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『就活アウトロー採用2014』報告会レポート【若者編】2/2

(写真左から、若新、相良、近藤、佐藤、内山、納富) 『就活アウトロー採用(以下:アウトロー採用)』の総括報告会のなかから、『アウトロー採用』参加者の若者4人によるパネルディスカッションの後半の模様をご紹介します。 パネルディスカッション登壇者 プロフィール 内山典生(30) イギリスの高校を卒業後、オーストラリアで起業するも失敗。日本に帰国し社会運動(詳細不明)など様々な経験をしたのち、就活アウトロー採用へ参加し、株式会社アドヴァンテージに就職。 佐藤政也(29) 高校中退後、介護職やライターなどを経験。しかし、キャリアを生かした就職がうまくいかず、就活アウトロー採用に応募し、gCストーリー株式会社に就職。 近藤宏樹(27) 大学卒業後、資格取得のために勉強。ただし、超難関資格の取得に挫折。就職しようとするが、一般的な採用で「買い叩かれる」ことを敬遠、『偏屈』『採用』でググって就活アウトロー採用を発見。アクセンチュア株式会社に就職。 相良百合子 2013年に某国立大学大学院修士課程卒。博士課程に進むも教員と相性が悪く中退。就職を考えハローワークに行くも、コミュニケーション障害として心理カウンセラーを紹介された過去がある。株式会社アドヴァンテージに就職。 『就活アウトロー採用』プロデューサー 若新雄純 ——司会 納富順一 (写真左から、若新、相良、近藤、佐藤、内山、納富) 一緒に働きたいと思える人がいる会社を選んだ。 ——さて、ここにいる4人とも、『就活アウトロー採用』(以下アウトロー採用)を経て就職することができましたが、それぞれの採用までのプロセスを教えてください。 佐藤:私は企業の経営者や人事の方とざっくばらんに会話する「企業セッション」で数社から声をかけていただいて会社説明を聞いて、そのなかの1社を選びました。内定したgCストーリー株式会社は、8回も自分のために面接を設定してくれました。全ての部署の方とお会いし、社員の方を通じて、会社の価値観を感じることができました。 近藤:僕はそもそもコンプレックス体質で、いかにも面接というような固い雰囲気だと緊張して自分を出せないんです。でも内定したアクセンチュアの方が、リラックスして楽しく話す空間を作ってくれて、そのために飲み会までセッティングしてくれました(笑)。そして具体的な採用に関しては、会社が一方的に合否を判断するというよりも、一緒に就職後について考え、時にはこちらから提案もしたりしました。最後は会社も私も、素直に感じていることを語り合い、双方納得した形で入社を決めることができました。 相良:私は……正直自分にやりたいこともなく、特別な技術もないなかで、どんな風に行きたい会社を選ぶかを自分なりに考えた結果、「一緒に働きたいと思える人がいる会社に入りたい」という結論に達しました。そういう目線で内定先の株式会社アドヴァンテージに決めました。 内山:僕は自分を受け入れてくれる会社を探すために、自分の起業プランを提案して回りました。ほとんどの人が提案に興味を持ってくれましたが、結果的にはなかなか内定までは至りませんでしたね。うちの会社では君をマネジメントできない、と言われました。今の会社(アドヴァンテージ社)も、最初は社長から「君は入社するよりも起業したほうがいい」、と提案されました。焦りはなく、何とかなるとは思っていて、社長とはずっと連絡を取り合っていました。そしたらある日突然「明日から来い」と言われて働くことになった。いろいろやりたいことを伝え、条件を詰めていたら、出社義務はなくていいとまで言ってくれたんです。ただ、自由にされると自制するタイプなので、結局毎日会社に通っていますけど(笑) (写真左から、若新、相良、近藤、佐藤、内山、納富) 親は必ず「自分の選んだ道ならそれでいい」という。 ——佐藤さんは、内定後も葛藤があったみたいですね。 佐藤:そうなんです。自分では納得できているけれど、親が受け入れてくれるかどうかずっと悩んでいました。親は昔から「いい学校、いい会社に入れ」とずっと言い続け、それが今でも頭から離れないんです。正直、今までの自分はその親の想いに応えられなかったから、今回の就職もまた何か言われるのではないかと不安でした。 ——でも結局、親には打ち明けたわけですよね。 佐藤:はい。そうしたら「あなたが自分で選んだ道なら、それでいい」と言われてビックリしました。それでプレッシャーから開放されたものの、「最初からそう言えよ!」とも感じました。 若新:実は僕も親から同じようなことをいわれ続けて育って来たんだけれど、今の道に進むことを伝えたら、「自分の選んだことならいいのでは」と言われましたよ。本当、佐藤さんのいう通り「最初からそう言え!」と思いましたね。全国の就活生に声を大にして言いたい。就職先にいろいろうるさく言う親でも、大半は最終的には自身の判断を尊重してくれる。だから親が何と言っても、その言葉に惑わされずに自分の思ったことを大切に、頑張ってください。 佐藤:親に打ち明けるか迷っているとき、納富さんから「いい人生は自分で作るもの」と言われたことにより、気持ちに踏ん切りが尽きました。そして最終的に、その言葉通りのことを親も考えてくれていました。 やわらかいカオスは、きちんと整理して話さなくてはいけないという就活のプレッシャーも開放してくれた。 ——相良さんは、さきほど「コミュニケーション障害」と言われ、自身でもコミュニケーションをとるのが苦手と言っていましたが、『アウトロー採用』はうるさい連中が多く、ぐちゃぐちゃなカオスのなかで企業の人と話したりしなければなりませんでしたが、問題なかったですか? 相良:先にもカオスだったから自分で考えることができた、と言いましたが、就活のコミュニケーションにおいても、『アウトロー採用』のぐちゃぐちゃ感がむしろいい影響を与えたのだと思います。一般の就活では、自分からきちんと整理して話さなければならないというプレッシャーがありますが、こんなにぐちゃぐちゃだと話さなくてもある意味許される。それにこちらがあまり上手に話せなくても、むしろ会社側の人は真剣に聞いてくれたりして、すごくよかったと思います。 若新:相良さんは、しゃべらないことでむしろ目立っていたのかもしれませんね(笑)。でも「コミュニケーション障害」と言われたそうですが、それは一般的なコミュニケーションの形式で話すのが難しいだけで、でも全員にその形式を当てはめる必要はなく、むしろそれは無理だと僕は考えます。だからこそ『アウトロー採用』では多様な個性をそのまま丸めたり、一つの方向に向かわせるようなことはなく、ぐちゃくちゃなまま=やわらいカオスを、用意しているのです。それが相良さんにはハマったと言うことですね。 (写真左から、佐藤、内山) 採用してくれた恩義に応えるのはこれから。 ——最後に、みなさんのこれからの抱負を教えてください。 内山:会社に所属してもこの性格は変わらないから、空気を読んだ上であえて読まずに行動していこうと思う。どんなに激しい行動をしても、なぜか好かれる。そういう人間になりたいですね。 佐藤:僕は親にも就職を受け入れられたことですし、開き直って仕事を頑張っていきたいと思います。 近藤:僕は採用が決まった今の段階では、まだスタートラインにも立っていないと思うんです。採用してもらったことには恩義を感じますので、それに応えるために成果を出して初めてスタートラインに立てる。当分は雑用などばかりだと思いますが、そういうところからもひとつひとつ結果を出して、採用してくれた会社の恩義に応えていきたいと思います。 相良:『アウトロー採用』を試す前は、自分に自信がありませんでした。しかしここで多くの人と出会い、内定ももらうことで、今は自信を持つことができています。会社では、周りに利益を与えられる人間になりたいと思います。 ありがとうございます。アウトロー採用で内定した人たちは、彼らだけではなく、一生懸命働く人たちが多いです。何が評価されたか分からないような嘘ばかりの志望動機ではなく、一人の人間として長所も短所も晒け出して入社するからだと思います。彼らの今後の活躍に期待しています。

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『就活アウトロー採用2014』報告会レポート【若者編】1/2

(写真左から、若新、相良、近藤、佐藤、内山、納富) さる2015年3月、昨年より行って来た『就活アウトロー採用(以下:アウトロー採用)』の総括を目的に、報告会を開催しました。会はまず「キャリア解放区」代表理事の納富順一が、改めて『アウトロー採用』の趣旨や目的を解説するところからスタート。その後は実際に『アウトロー採用』に参加した若者4人によるパネルディスカッション、採用担当者によるパネルディスカッションを行い、採用に関わる双方からの体験談をリアルに語ってもらいました。そして最後は、「キャリア解放区」プロデューサーの若新雄純と対談という形で、就職コンサルタントから見た『アウトロー採用』の特徴や分析を語っていただき、会は終了。時間は延長したものの、参加者は飽きることなく登壇者たちの声に耳を傾けていました。 今回はその報告会のなかから、『アウトロー採用』参加者の若者4人によるパネルディスカッションの模様をご紹介します。 パネルディスカッション登壇者 プロフィール 内山典生(30) イギリスの高校を卒業後、オーストラリアで起業するも失敗。日本に帰国し社会運動(詳細不明)など様々な経験をしたのち、就活アウトロー採用へ参加し、株式会社アドヴァンテージに就職。 佐藤政也(29) 高校中退後、介護職やライターなどを経験。しかし、キャリアを生かした就職がうまくいかず、就活アウトロー採用に応募し、gCストーリー株式会社に就職。 近藤宏樹(27) 大学卒業後、資格取得のために勉強。ただし、超難関資格の取得に挫折。就職しようとするが、一般的な採用で「買い叩かれる」ことを敬遠、『偏屈』『採用』でググって就活アウトロー採用を発見。アクセンチュア株式会社に就職。 相良百合子 2013年に某国立大学大学院修士課程卒。博士課程に進むも教員と相性が悪く中退。就職を考えハローワークに行くも、コミュニケーション障害として心理カウンセラーを紹介された過去がある。株式会社アドヴァンテージに就職。 『就活アウトロー採用』プロデューサー 若新雄純 ——司会 納富順一 (写真左から、若新、納富) ケンカするほど意見がぶつかり合った ——みなさん、『アウトロー採用』に参加し、無事就職おめでとうございます。さて、その経験談を包み隠さず語っていただきたいのですが、まず『アウトロー採用』の最初のステージである「説明会」に参加したとき、どんな印象を持ちましたか? 内山:参加する前から、さすがに僕みたいに社会運動系を経験したタイプは他には思って、実際そうでしたね(笑い)。でもあまり自分が普段の生活で接しないような人が多くて、でもその辺にいるというよりも、パッと見てもどういう人間なのか分からない感じで、ある種のカオスを感じました。 佐藤:そうそう、僕も今まで会ったことのないタイプの人が多いと感じました。特に衝撃を受けたのは内山でしたね。 近藤:自分の考えをしっかり持っている参加者が多いと感じましたね。その分個性も強かったから、その後の「ワークショップ」などでは意見がぶつかり合って、一部の人がケンカ状態になることもあった。まあそれは自分も含まれていたけれど(苦笑)。 相良:私は新潟から上京して参加しましたが、最初からすごく楽しかったです。もともと友だちはいないタイプで、その原因は性格が暗いこともあったんですが、同級生で話したいと思えるような人がいなかったんです。でも『アウトロー採用』の参加者は、話していてためになることが多かった。そういう人と出会えたのは貴重でしたね。 (写真左から、若新、相良、近藤、佐藤、内山、納富) カオスだからこそ、自分で考え、発言できた ——その後『アウトロー採用』に参加していくなかで、印象に残る思い出などはありますか? 佐藤:さっきも話した通り、僕は内山との出会いが衝撃的で。その発言や行動の自由さは、今までの自分の価値観ではあり得ませんでした。その自由さを内山から学んだ気がします。 内山:そう言ってもらえると嬉しいね(照)。僕はここにいる人たちも含め、この年になってからでも友だちができたことが印象深かったですね。特に今までは日本人で僕と相性の合う人はほとんどいなかったけれど、『アウトロー採用』の参加者は日本人でも仲間になれた。その関係は『アウトロー採用』が終わってからも続いています。 近藤:僕は他の参加者とケンカのような状態になったけれど、あくまでそれは意見のぶつかり合いであって、その人と二度と口をきかないなんてことはなく、むしろまた別の場で意見をぶつけ合った(笑)。そういう自分とは違う意見の人とが共存できるという「カオス」が、『アウトロー採用』という場の特徴であり、そこは自分にとってとても居心地良かったと思う。 若新:「カオス」のある空間を作ることは、僕たちが『アウトロー採用』をする上で最も意識しているポイントです。常にこの場は、「やわらかいカオス」(※若新が名付けたアウトロー採用のコミュニティ概念)になるように、あえてヒエラルキーをリセットし、ぐちゃぐちゃの環境にするように運営しています。「説明会」から「ワークショップ」「セッション」など、司会もゆるい感じで、あえて毎回まとめもしない。僕ら運営が一定方向に導こうとしない。予定調和はありません。彼らは、この場は本当に自由なんだ、すぐに気づき、積極的に関わることで楽しんでいるように見えました。 相良:その「やわらかいカオス」が私には心地よかったと思います。整理されていない状況の方が、人は物事を考え、表現しようとするのだと、体験的に学びました。おかげで人とのコミュニケーションに消極的だった自分でも、自主的に考え、行動することができました。 若新:我々にとってとても嬉しい答えですね(笑)。そもそもきれいに整頓されている場所って、どこか窮屈で居心地悪いじゃないですか。そういう環境を壊したかったと言うのも、「やわらかいカオス」のコンセプトには隠されているんです。 (写真左から、若新、相良、近藤、佐藤、内山、納富) 『アウトロー採用』の考えや意見をもっと多くの人に広めたい ——そういえば、『アウトロー採用』が進行していくなかで、参加者のみなさんが主体となったブログ『アウトロー採用非公式ブログ(http://outlawmembers.hungry.jp)』がスタートましたよね。その経緯をみなさんお伺いしていいですか? 近藤:『アウトロー採用』の会を重ねるなかで、毎回さまざまな参加者からさまざまな考えや意見が飛び交うなかで、それらはもっと多くの人に伝えるべきでは?と思うようになったんです。そうした情報を自分たちと同じような境遇の人たちが読むことで、元気づけられたりすることもあるかな、と。そう参加する自分たちで感じたので、あくまで自主的な媒体として立ち上げ、今も運営しています。 佐藤:『キャリア解放区』で話すような考えや意見は、他の日常で接する場はあまりないと思うんですよね。それをブログという形で広く表現できたことは、世の中に対して何らかの貢献ができたのかもしれないと思います。それに僕はライター経験があったので、その能力もここでは役に立ちました。 内山:僕のような、自称「アンチテーゼ系攻撃タイプ」は、僕一人で単体で発言してもいいけど、集団になった方が説得力もあるし、結果的に『キャリア解放区』のPRにもつながる(笑)。そう思ってブログには参加してきました。 近藤:まあこのブログを立ち上げた裏側には、ブログで注目される発言をした参加者の意見を見た採用担当者が「この人誰だろう?」と興味・関心を持ち、採用につながるきっかけになるのではないか?というちょっといやらしい考えもあったのですが(苦笑)。 若新:いやいや、全然いやらしくないですよ。そういうさまざまな目的を持って、参加者のみなさんからブログの企画が立ち上がったのが面白いですね。こういう自主的な活動が生まれ、実際に形になるようなことは、従来の就職活動ではほぼあり得ないことですよ。 (後編に続く)