2018年06月10日

就活アウトロー採用を始めた理由

就活アウトロー採用はそのネーミングとイラストのインパクトからか
かなり怪しいサービスなのでは?と警戒されるようです。

ただ、その怪しい扉を勇気も持って開いてくれた人は
怪しさは真逆のサービスコンセプトに共感してくれる事が多いのですが。

そのときによく聞かれるのが?
「納富さんはなぜ就活アウトロー採用を始めたのですか?」ということ。

本当の理由は「この事業は僕がやるべきだと直感した」からなんですが、
その背景を少し説明します。

私はキャリア解放区を立ち上げる前まで、人材業界に10年ほどいました。
求人広告の営業から人材紹介、障害者の就職支援まで幅広く携わってきました。
会社も大手からベンチャーまで3社経験しましたが、どこにいても感じていたのは、
人材ビジネスは本当に役に立っているのか?ということ。

人材ビジネスは企業からフィーをもらうビジネスモデルなので、
どうしても営業主導になりやすい構造を持っています。

また、離職率が高く、常に採用しているような会社こそ
人材業界にとっては大口のお客様になりやすいという現実があります。

だから転職を煽らざるをえない。東京では電車に乗ると人材系の広告ばかりです。
(人材業界で志ある人は、フリーランスか少人数の会社で働いていることが多い気がします)

こういう構造自体を変えていきたいという思いはずっと持っていました。

そんな悶々とした問題意識を持っていたときに、
若新雄純さん(現キャリア解放区プロデューサー)と出会います。

彼が成熟社会の働き方として提案したのが、就活アウトロー採用の企画でした。
人材業界とは関わりがなかった彼の企画案には、人材業界の非常識が詰まっていました。

大きなコンセプトは以下の2つです。

①既卒・中退者・就活に参加しないマイノリティにこそ価値がある。だから彼らを弱者とみなすのではなく、強烈な個性として再定義する。

②よって、強烈な個性を活かしたまま社会と接続することが重要である。だから彼らに対して就活トレーニングは一切行わず、フラットな対話をベースに企業と求職者の関係性を構築する。

今までは、就活というレールから外れた若者たちは弱者扱いされました。
だからハローワークでもジョブカフェでも、弱者支援のスキームしか用意していません。
しかし、変化が激しく、先行きが見通せない現代社会において、
既存のシステムに違和感を持つことは、弱者でもなんでもく、極めて健全な行動なのです。

人材業界では価値が低いとされてきた、既卒者や中退者、就活をしなかった若者たちの価値を再定義し、トレーニングせずにマッチングできれば、人材業界において新しい価値を創造できるのではないか。

そう思い、これは僕がやるべきだし、自分のミッションとすべきたと思ったのです。

実際に始めてからは、困難の連続でしたが(笑)、その話はまたどこかで。

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